校長通信「響きあう学校」

校長通信 響き合う学校 創立記念日式辞

創立記念日式辞 11月22日は安城学園高校にとって103回目の創立記念日になります。寺部だい先生が36歳の11月22日、それまでの学校の名前「安城裁縫女学校」から「安城職業学校」という校名に変更し、同時に師範科の設置が認可された日、それが大正6年11月22日です。   安城学園は明治45年4月に創立されましたが、学園が大きく飛躍するきっかけになった日、11月22日という日を創立記念日にしています。  学校にとって創立記念日は誕生日です、今まで歴史をつくっていただいた多くの先生方や卒業生たちに感謝し、伝統と校風を私たちは守り、発展させます、と決意する日であると私は考えています。  現在の安城学園高校は多くの先生方や卒業生たちのおかげでバランスの良い学校になっています。学校らしい学校だとも言われます。  勉強に、部活動に、生徒会活動にクラス活動、ボランティア活動、自主活動がとても盛んな学校になっています。3年間の学校生活を通じて皆さんが人間にとって大切なものを学んでくれているように思います。挑戦する体験を沢山持ち、生き方を考え、友達を大切にする、それが私は学校売らしい学校だと思います。  皆さんの手で是非、さらに学校らしい学校に安城学園高校を育てて欲しいと思います。  創立記念日を記して皆さんにお願いしたいことがあります。  一つは3つの挑戦です。   不得手なものに対する挑戦、得意なものをさらに得意なものにする挑戦、今まで挑戦できなかった新しいものへの挑戦です。  二つ目は他人に気を使う事をもっと積極的にして欲しいということです。  特に挨拶とゴミを拾う活動は是非意識して行って欲しい。それだけで周りの人が爽やかになります。  明治、大正、昭和、平成とそれぞれ激しい時代の変化の中で一貫して安城学園の卒業生や先生方が受け継いできたもの、それは「真心・努力・奉仕・感謝」の安城学園の四大精神です。時代は今も皆さんに「真心・努力・奉仕・感謝」の四大精神の実践を求めています。  もう一つ話します。  今年は戦後70年、日本は世界でも数少ない、70年も戦争を経験しないですんできた国です。戦争はかけがえのない命をうばい、多大な苦しみや悲しみをもたらす犯罪です。  「平和は人間の手で作る。平和は一人一人の気持ちと心と行動でつくる、平和な世の中にするか、戦争を起こす国にしていくか、すべては一人一人の気持ちと心と行動」にかかっていると思っています。人間が自分自身の手で争い、自分自身の決定でケンカをして、戦争を始めて行くのです。 この国の主人公は皆さん、一人ひとりです。ぜひ、みなさん一人一人が、自分にできるやり方で、「社会のためになろう、平和をつくるために何かを始めよう」という志を持ってほしいと願っています。  先日の吹奏楽部の壮行会でも話したように、いろいろな人に想いを馳せる事が大切です。応援する心が大切です。付け加えれば社会で困っている人に共感する、応援できる人になって欲しいと願っています。  そのためには、現実を知るために、世の中の動きをしるために、先人が残してくれた知恵を学ぶために、多くの人を助けるために、学習が必要になるのです。  《二度とない人生だから》
坂村 真民 二度とない人生だから
一輪の花にも
無限の愛をそそいでゆこう 
 一羽の鳥の声にも
無心の耳をかたむけてゆこう 二度とない人生だから
一匹のこおろぎでも
ふみころさないようこ
こころしてゆこう 
 どんなにかよろこぶことだろう 二度とない人生だから
一ぺんでも多く便りをしよう 
 返事は必ず書くことにしよう 二度とない人生だから
まず一番身近な者たちに
できるだけのことをしよう 
 貧しいけれど
こころ豊かに接してゆこう 二度とない人生だから
つゆくさのつゆにも
めぐりあいのふしぎを思い 
 足をとどめてみつめてゆこう 二度とない人生だから
のぼる日 しずむ日
まるい月 かけてゆく月 
 四季それぞれの星星の光にふれて
わがこころをあらいきよめてゆこう 二度とない人生だから
戦争のない世の実現に努力し 
 そういう詩を一篇でも多く作ってゆこう
 わたしが死んだら
あとをついでくれる若い人たちのために 
 この大願を書きつづけてゆこう 2015年11月20日  校長 坂田成夫