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同窓会理事長補佐 寺部 保美 挨拶

dousou201602191 

 卒業生のみなさん、ご卒業おめでとうございます。

また、本日は、晴れて安城学園高等学校の同窓会にご入会されました。

重ねておめでとうございます。

 さて、皆さんが3年間通ったこの安城学園高等学校は、「学校法人安城学園」が設置する、

愛知学泉大学・愛知学泉短期大学・岡崎城西高等学校・そして3の幼稚園のなかで、一番

史の深い、安城学園の発祥の学校です。

 ご存じのように、学校法人安城学園は明治45年、今から104年前、寺部だい先生によって

創立されました。創立された明治の時代は、義務教育ではありましたが、女の子を学校に行

かせるのは、お寺様か、学校の先生か、お医者様くらいでした。全国的にみても女の子の就

学率はとても低かったのです。

 しかし、女の子であろうとどんなに貧乏であろうと学問をすることは大切である、という

お母さんの強固な意志でだい先生は学校へ行くこととなります。

 さて、みなさんが勉強した、だい先生の自伝「おもいでぐさ」からいくつか紹介します。

 ①だい先生は母一人子一人の貧しい家で育ちました、ご幼少(35才)の頃は古着の行商

 に出たお母さんの帰りを一人、明かりのついていない家で待っていました。

 ②隣近所から美味しそうな温かいお雑炊のにおいが漂ってきました。このときの何とも言え

 ない寂しさは80才になっても不思議なほど印象に残っているそうです。

 ③11才の時、「立派な人になってお母さんに恩返しをしよう」と決心します。だい先生の

「立派な人」とは小学校の先生です。勉学に情熱を燃やし「夢」の実現に向けて頑張ります。

 ④学費を稼ぐために人力車の車夫をします。男でもつらい仕事です。

 ⑤だい先生は決して頭の良い子どもではありませんでした。ごく普通の女の子でした。

 ⑥だい先生は、ひたす夢を実現するために、懸命に努力し続けました。一生懸命に勉強しま

 した。多くの困難・苦難にぶつかっても断固とした信念でつき進んでいきました。

 ⑦私たちはここに、人には「無限の可能性」のあることを学びました。 

 ⑧建学の精神「真心・努力・奉仕・感謝」の4大精神、真心(謙虚・真摯な精神)をもって

一生懸命に努力する。その成果を自分の周囲の人々・社会に還元する。これが奉仕です。

そのようにできることに感謝する。

 この4大精神はまさにだい先生の生きざまそのものであると考えます。これからの長い

人生、色々なことがあります。楽しいことばかりではありません。苦しいこと、つらい

ことがいっぱいあるでしょう。そんなとき、だい先生のことを思い出してください。

 きっと勇気がでますよ。きっとエネルギーが沸いてきますよ。そして、必ず道は開きます。

  この学園の卒業生であることに誇りをもち、自分の「無限の可能性」を信じ、

「夢」にむかって存分に活躍してください。皆さんに「幸 多かれ」とお祈りします。

   平成28219

                            学校法人 安 城 学 園

                            理事長補佐 寺  部 保  美