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校長通信 響き合う学校 2016年11月号

H28年11月号
 響きあう学校      安城学園高等学校だより 2016.11.28(月) 第171号
 安城学園高等学校長 坂田 成夫

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  【名付けられた葉            新川 和江】 

  ポプラの木には ポプラの葉  何千何万芽をふいて

  緑の小さな手をひろげ  いっしんにひらひらさせても

  ひとつひとつの手のひらに  載せられる名はみな同じ

 

  わたしも  いちまいの葉にすぎないけれど

  あつい血の樹液をもつ  人間の歴史の幹から分かれた小枝に

  不安げにしがみついた  おさない葉っぱにすぎないけれど

  わたしは呼ばれる  わたしだけの名で 朝に夕に

 

  だからわたし 考えなければならない  誰のまねでもない

  葉脈の走らせ方を 刻みの入れ方を   せいいっぱい緑をかがやかせて

  うつくしく散る法を  名づけられた葉なのだから 考えなければならない

  どんなに風がつよくとも……  この涙はどこからきたのだろう

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【今月の詩と詩人 新川和江】 

 茨城県結城市出身。女学校在学中、近くに疎開してきた詩人の西條八十に詩の手ほどきを受ける。卒業して17歳で新川淳と結婚後、上京し、詩の投稿を始め、1953年、最初の詩集『睡り椅子』を刊行する。新鮮で自由な感覚で、母性愛や男女のさまざまな愛の姿をうたい。巧みに使われる比喩表現がたくみです。紹介した作品は 新川和江さんが2011年に刊行された詩集 『名づけられた葉なのだから』に掲載された最終章の詩です。

  「名付けられた葉」は、どれもが一葉一葉大きさや厚さが違っていても みんなポプラの葉とかイチョウの葉と同じように呼ばれている、新川さんのある想いが込められた詩です。それは人間に対する想いです。最後の7行に新川和江さんのにんげんに対する想いが書かれています。

【壁を乗り越える】

 人生で大事なことは「挑戦すること」だとよく話しています。なぜならば挑戦しなければ自分の可能性を発見し、引き出すことなどできないからです。困難だと思うことに挑戦していく、そして苦しくなった時に諦めずに挑戦し続ける。気付くと今まで出来ないことができるようになっている、わからないことがわかっている、解けない問題が解けるようになっている、それが壁を乗り越える、乗り越えたということだと考えます。勉強やクラス活動、生徒会活動、部活動、自主活動などの場面で、多くの生徒の壁を乗り越える体験をさせる、それが私たちの仕事だと思います。

全日本マーチングコンテスト3年ぶり4回目の金賞受賞 11月20日 大阪城ホール

 第29回全日本マーチングコンテスト(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)が 11月20日、大阪城ホールで開催されました。東海支部代表として出場した本校は金賞を受賞しました(25校中7校)。曲は映画「007」のテーマ曲、ドラマチックなマーチングで観衆の大きな声援を受けました。翌日の朝日新聞朝刊には永谷香帆部長(3年)のコメントが紹介されていました。「この金賞を新しい伝統の始まりにしたい」。本年度の金賞受賞校 玉名女子(熊本) 愛工大名電(愛知) 安城学園(愛知) 市立船橋(千葉) 精華女子(福岡) 淀川工科(大阪) 習志野(千葉) 吹奏楽部の皆さんの頑張りに拍手を贈ります。 *朝日新聞 マーチング 映像 でネット検索するとマーチングコンテストの映像を見ることができます。

【賢い人とはどんな人】

 ユダヤの人たちに伝わることわざ、格言には「賢さ」に関するものが多数有ります。紹介します。*賢い人とは?…あらゆる人から学べる人…
強い人とは?…感情を抑えられる人…
富める人とは?  いま持つもので満足できる人…
愛される人とは?…あらゆる人をほめる人… *豊かな人とは自分の持っているもので、満足できる人のことである。 *出会った人全てからなにかを学べる人こそ、世の中でもっとも賢い。 *賢者とは、尋ねる人である。貴方の舌に「私はわからない」という言葉を、一生懸命教えなさい。*言葉で賢くなるな、行動で賢くあれ*豚は食べ過ぎる。苦しんでいる人間は話しすぎる。賢者は、  自分が何を話しているのか知っており、愚かな者は、自分の知っている事を話す。 *過去から学べ、現在を生きよ、未来のために働け

【夢のさなか上演 11月21日 安城市民会館ホール

 創立者寺部だい先生の一代記である「おもいでくさ」を5年前に作曲家のボブ佐久間氏に楽曲として作成いただきました。100周年記念として作成したものを11月21日に2年生と3年生の生徒に安城市民会館で聞いて頂きました。語りは語り部の田中ふみ枝さん(卒業生保護者)、演奏者は本校弦楽部、合唱部、2年生と3年生の合唱授業選択者、総合学習ボーカルアンサンブル選択者の皆さんに手伝って頂きました。生徒以外では芸大生を中心に男声合唱で15人、管楽器関係で20数名の応援を頂きました。生徒たちの感想を聞くと、本格的なオーケストラ演奏、100人を越える合唱団の圧倒的な演奏に感想した、感激した、演奏する友達をあらためてすごいと思った、寺部だい先生のことをあらためて考えるきっかけになった等の声があがっていました。来年は12月に一般公演する予定です。

【新聞のコラム 中日新聞 2016年11月25日 「中日春秋」

 <お母さんは 毎朝/カンジキをはいて道を作ります/家の戸口から/雪の原を横切って/ふみしめ かためる細い道/お母さんの体の幅の道/子供はこの道を通って/学校へ行きます>。高田敏子さんの「雪国の朝」は、厳しい寒さのなかの、あたたかい情景をうたった詩だ▼まだ師走前なのに、各地から雪の便りが届く。東京の都心では、一八七五年に観測が始まって以来初めて、十一月の積雪が記録されたというから、今年の冬将軍はせっかちなようだ▼そんな寒さのなか、思いをはせたいのは、わが子のために、懸命に「学校に通う道」をつくろうとしている、お父さん、お母さんだ。原発事故で福島から避難した先の横浜で、いじめに遭った少年(13)のご両親がおととい、記者会見をした。どうしても伝えたいことがあったからだ▼少年は「お父さんも仕事見つけて頑張っているから、僕も頑張る」と話し、全国でいじめに苦しむ子どもたちに「死んだら何も言えない。絶対、助けてくれる大人はいる。苦しいけど、死を選ばないで」と呼び掛けているという▼少年には、両親がふみしめ、かためている「体の幅の道」が見えているのだろう。高田さんの詩は、こう結ばれている▼<転ばずに歩けるお母さんの道を/子供は忘れないでしょう/おとなになって/人生の道に迷うとき/なおなつかしく/思い出すでしょう>

【11月の推薦図書「日の鳥 旅するニワトリが見た東日本の風景」著者 こうの史代 972円 日本文芸社】   

“今、あなたに読んで欲しい一冊です“という本の帯に惹かれて購入した本です。震災の5ヶ月後から2年半後までに東北の沿岸部の各市町村で出会った風景をペン画にしています。ほんわかした詩とともにペン画で書かれた風景からは震災の記憶を残していきたいという著書の気持ちがよく伝わってきます。震災を風化させないためにも、多くの人に勧めたい一冊です。

【12月の行事】  

12月2日(金)〜12月7日(水) 第4回定期試験

12月13日(火)生徒総会 体育館 

12月12日(月)2年生弁論大会 体育館 

12月15日〜16日 全学年オープン球技大会   

12月19日〜21日(水)保護者会1年、2年 

           担任面接3年 

12月22日(木)終業式   

12月23日(金)〜29日(木)追試験・基礎補習 

12月24日(土)〜28日(水)実力補習

   ※29日まで学校開放、自主学習支援  

12月24日〜25日 弦楽部 大船渡、気仙沼、石巻  

12月26日〜29日 気仙沼・石巻ボランティア 野球部、サッカー部